梅雨前に必ず確認!子どもを守る水害対策

防災情報
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梅雨の時期が近づいてくると、ニュースで「記録的大雨」「河川の氾濫」といった言葉が毎年のように飛び交いますね。でも、正直なところ「うちは山の近くじゃないし、海岸沿いでもないから大丈夫かな」と感じていませんか?私自身もそう思っていた一人でした。

我が家には未就学児の子どもが2人います。以前は「洪水や水害って、テレビの中の話」くらいに感じていたのですが、2年前の大雨で近所の低い道路が一夜にして膝まで浸水したのを目の当たりにして、考えが一変しました。「もし子どもを抱えてあの状況になっていたら…」と想像するだけで、背筋が冷たくなりました。

梅雨本番を前にした今こそ、子育て家庭が知っておくべき水害への備えをしっかり確認しておきましょう。「備えすぎた」と後悔する人はいませんが、「備えなかった」と後悔する人は毎年います。

「うちは大丈夫」という思い込みが、一番危ない。

地震は突然やってきます。でも水害には、多くの場合「前兆」と「時間」があります。気象庁が大雨警報を出し、河川の水位が上昇し、行政がハザードマップに基づいた避難指示を出す——こうした警告が段階的に発令されます。

それなのに、なぜ毎年被害が出るのでしょうか?

答えはシンプルです。「まだ大丈夫」という心理、いわゆる正常性バイアスが働くからです。人間は自分に都合の悪い情報を自然と軽く見てしまう傾向があります。加えて、子育て中のパパ・ママは「子どもを起こすのが面倒」「濡れたら風邪をひかせそう」「荷物が多くて移動が大変」という現実的なハードルも抱えています。

だから、水害で子連れ家庭が逃げ遅れるのは「知識がないから」ではなく、「行動を起こすための準備が足りていないから」なのです。今日この記事を読んでいるあなたは、すでに「知ろうとしている」という意味で一歩先を行っています。あとは、具体的な行動を先に決めておくだけです。

原因① ハザードマップを「見たことない」

内閣府の調査では、自分の自治体のハザードマップを「詳しく確認したことがある」と答えた人は全体の3割にとどまります(令和5年度防災に関する世論調査)。「どこかに送られてきた気がするけど…」という方が多いのが現実です。

水害ハザードマップには、大雨が降った際に「どこが何メートル浸水するか」「浸水がどれくらい続くか」が色分けして示されています。特に注目すべきは「浸水継続時間」。数時間で引く地域もあれば、1週間以上浸水が続く地域もあります。

「うちは浸水区域じゃないから安心」と思っていても、避難経路が浸水区域を通っている場合、早めに行動しないと逃げられなくなることがあります。

原因② 「いつ逃げるか」の判断基準がない

「避難指示が出たら動く」と思っている方が多いのですが、実は避難指示が出た時点では、すでに外が危険な状況になっていることがあります。特に夜間や深夜の大雨では、避難指示を待っていると移動自体がリスクになります。

気象庁の「警戒レベル」制度(1〜5段階)では、レベル3で「高齢者等は避難」、レベル4で「全員避難」とされています。子育て家庭——特に小さな子どもを抱えていたり、一人での移動が難しいケース——は、レベル3の段階で動き始めることが推奨されています。

しかし、「レベル3が出たら動く」と頭でわかっていても、その時に子どもがぐっすり眠っていたら、夕食の準備中だったら、どうしますか?事前に「こうなったら動く」という家族の行動ルールを決めておくことが、何より大切です。

原因③ 子連れ避難の「荷物と移動」が想定できていない

大人だけなら身一つで動けますが、子連れはそうはいきません。

  • おむつ・ミルク・着替えが必要な赤ちゃん
  • 「抱っこして!」と動けなくなる2〜3歳児
  • 雨の中の傘や雨合羽
  • 避難先での子どもの退屈・ぐずり対策

これらを「いざとなったらなんとかなる」と思っているうちは、逃げ遅れリスクが高い状態です。私が近所の浸水を目の当たりにした時、「もし今すぐ逃げろと言われたら、うちは5分以内に出発できるか?」と自問して、答えが出ませんでした。その体験がきっかけで、子連れ水害避難を真剣に準備するようになりました。

マイルールその1:ハザードマップを今日確認する

国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」では、自宅の住所を入力するだけで、洪水・土砂・高潮など複数の水害リスクを一度に確認できます。

確認するポイントは次の3つです。

  • 自宅の浸水リスクと深さ(50cm超なら車移動が危険)
  • 避難場所の場所と経路(最低2ルート確認する)
  • 避難経路上に浸水区域があるか(あれば早めに動く必要がある)

地図を印刷して、玄関やリビングに貼っておくのがおすすめです。デジタルデータより、紙の方がいざという時に家族全員が確認しやすいからです。

マイルールその2:「何レベルで動くか」を家族で決める

我が家では次のように決めています。

  • 大雨警報+警戒レベル3 → 荷物を玄関に出す・車に積む準備をする
  • 警戒レベル4(避難指示)→ すぐ出発する
  • 夜間に強い雨が続いている → レベルに関係なく起きて情報確認する

ポイントは「条件を決める」こと。「様子を見ながら」では判断が遅れます。あらかじめ「こうなったら動く」という基準を持っておくと、夜中でも迷わず動けます。

気象庁の警戒レベルはNHKニュース防災アプリや自治体の防災メール(登録無料)でリアルタイムに通知が来るので、ぜひ事前に登録しておきましょう。

災害の警戒レベル一覧表
出典:内閣府「防災情報のページ」より

マイルールその3:「子連れ避難30分パック」を用意する

30分以内に出発できる荷物をあらかじめ準備しておきます。大げさに聞こえますが、中身は意外とシンプルです。

子ども関係(リュック1個)

  • おむつ・おしりふき(2〜3日分)
  • 着替え2セット
  • 携帯食(お気に入りのお菓子・アルファ化米など)
  • 子どもが好きなおもちゃ・絵本(1〜2点)

大人・共通(防水バッグ)

  • 通帳・保険証・マイナンバーカードのコピー
  • モバイルバッテリー(フル充電状態をキープ)
  • 現金(3,000円、小銭含む)

移動手段の確認

  • 自家用車が使えるか(浸水30cm超で走行困難)
  • 徒歩ルートの確認
  • 近くに頼れる人(祖父母、親戚、知人)の連絡先

これらをリュックやバッグにまとめておけば、深夜でも30分以内に動けます。ポイントは「荷物を作り直す」のではなく「常にすぐ持てる状態にしておく」こと。我が家では、子どもの防災リュックを玄関のすぐ横に置いており、子ども自身も「これは逃げるバッグ」と認識しています。

アクション1:ハザードマップを家族で見る(所要時間:15分)

今日中に「ハザードマップポータルサイト」で自宅を検索し、スクリーンショットを家族のLINEに共有しましょう。「うちはここ、避難場所はここ」と声に出して確認するだけで、全員の意識が変わります。

アクション2:防災アプリ・メールを登録する(所要時間:5分)

NHKニュース防災アプリ(無料)と自治体の防災メールサービスに登録しておきましょう。警戒レベルが上がった際に自動通知が届きます。登録は自治体のホームページから「防災メール 登録」で検索すると見つかります。

アクション3:子ども用リュックに「逃げる時のもの」を入れる(所要時間:30分)

子どもが使っているリュックに、おやつ・替えの靴下・絵本1冊を入れておき、「このリュックは逃げる時に背負うんだよ」と教えましょう。5歳以上なら自分で背負えます。子どもが「自分のリュック」を持つことで、避難行動がスムーズになります。

アクション4:家族の「行動ルール」を紙に書いて貼る(所要時間:10分)

A4の紙に「レベル4が出たらすぐ出発する」「集合場所は○○小学校の体育館」「パパがいない時は○○(近所の人)に声をかける」などを書いて、冷蔵庫や玄関に貼りましょう。いざという時に「どうすればよかったっけ」と迷わないための保険です。

アクション5:車のガソリンを常に半分以上に保つ

これは地味に重要です。大雨の警報が出てからガソリンスタンドに行くと、渋滞や行列になることがあります。日頃から「ガソリンは半分を切ったら入れる」をルール化しておきましょう。電気自動車をお持ちの方は、充電を日頃から80%以上に保つ習慣をつけると安心です。

水害は、地震と違って「準備できる時間がある」災害です。だからこそ、「事前に動いた家族」と「その場で慌てた家族」の差が、そのまま安全の差になります。

小さな子どもを抱えていると、普段でも毎日がバタバタですよね。だからこそ、「いざという時に考える」のではなく、「今のうちに決めておく」ことが大切です。ハザードマップの確認も、防災アプリの登録も、子どものリュックの準備も、一つひとつは15〜30分でできることばかりです。

私自身、子どもたちと一緒にハザードマップを見た時、「ここは黄色だから気をつけようね」と話したら、上の子が「じゃあ逃げる時はどこに行くの?」と聞いてきました。子どもは親が思っている以上に、きちんと理解して受け止めてくれます。防災を「怖いこと」ではなく「家族で一緒に考えること」として伝えていきましょう。

大切な子どもを守れるのは、今ここで行動するあなたです。

梅雨が来る前の今こそ、家族で水害対策の見直しを。今日のたった一つの行動が、いざという時の大きな安心につながります。

参考リンク

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