停電でも赤ちゃんを守る!子育て家庭の停電対策

防災グッズ
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夕方5時。突然、家中の電気が消えました。

「停電なんて、すぐ復旧するだろう。」

そう思っていた停電は、待てど暮らせど真っ暗なまま。
時刻はちょうど夕食時。ご飯の準備をしようとしていたところでした。

小さなランタンをつけ、常備していたガスコンロで湯を沸かし、本格的に非常食を味わいました。
真冬の停電だったのでつけていた暖房もすべて消え、徐々に部屋が冷えてきます。

さあ次はお風呂をどうしよう。長引く停電に不安と恐怖を感じ始めたその時、やっと電気が復旧しました。
約2時間後でした。

冬の夕方に起こった停電時に非常食を調理する様子
実際の当時の写真。とても暗いです。

私自身、下の子が1歳のころに経験した強風による大規模停電は、今でも忘れられない出来事です。あのとき「停電対策」を甘く見ていた自分を、心の底から後悔しました。

たった2時間電気が止まるだけで、子育ては一気に変わる。

今回はそんな経験をもとに、乳幼児・小さな子どもを持つパパ・ママのための「停電対策」を、防災士の視点からできるだけ具体的に解説します。難しいことは何もありません。今日から少しずつ準備できることばかりです。

一般的な停電対策の情報はたくさんあります。でも、赤ちゃんや小さな子どもがいる家庭では、同じ停電でもまったく異なるレベルのリスクが発生します。

その理由は、子どもの命を守るために「電気製品への依存度」が極端に高いからです。

たとえばこんなシーンを想像してみてください。

  • 授乳・ミルク:電子レンジや電気ポットが使えず、ミルクを適温にできない
  • 体温管理:エアコンが止まり、夏は熱中症・冬は低体温症のリスクが跳ね上がる
  • 医療機器:吸入器(ネブライザー)、在宅酸素など、電気が必要な医療機器を使っているお子さんは特に深刻
  • 見守りカメラ・ベビーモニター:動作停止で就寝中の赤ちゃんの様子を確認できなくなる
  • スマホの充電切れ:情報収集や緊急連絡ができなくなる

大人だけの家庭なら、少々不便でも乗り越えられる停電が、子育て家庭では一夜で「危機的状況」になりうるのです。

こんなに重要な停電対策なのに、なぜ多くの家庭が後回しにしてしまうのでしょうか?私が防災の勉強を深める中で見えてきた、「親たちが動けない理由」を3つ挙げます。

原因①:「停電は短時間で終わる」という思い込み

「停電なんて、すぐ復旧するでしょ?」

たしかに、設備の不具合による停電は数時間で終わることが多いです。しかし、大規模な地震・台風・豪雪による停電は、数日〜1週間以上続くことがあるのをご存知でしょうか。

2018年の北海道胆振東部地震では、道内全域が最大で約2日間の大停電(ブラックアウト)に見舞われました。2019年の台風15号(千葉県)では、一部の地域で2週間以上停電が続きました。

「数時間の備え」しかしていない家庭は、長期停電の前では丸腰も同然です。

原因②:「防災グッズを買えば十分」という誤解

懐中電灯とカセットコンロを買った。それで一安心——そう思っているパパ・ママも多いのではないでしょうか。

グッズを揃えることは大切ですが、問題は「赤ちゃん・子ども目線で準備できているか」です。大人用の懐中電灯は乳幼児に使うには眩しすぎることがあります。カセットコンロは火を使うため、小さな子どもがいる密室では一酸化炭素中毒のリスクもあります。

大人基準で揃えた防災グッズは、子どもには「合わないサイズの服」と同じ。

原因③:「いざとなれば何とかなる」という根拠なき自信

「昔の人はエアコンなしで生き延びてきた」「気合いで乗り越えればいい」——こうした考えは、乳幼児には通用しません。

赤ちゃんは体温調節機能が未熟で、室温が28〜30℃を超えると熱中症リスクが急上昇します。逆に、冬に暖房が止まれば低体温症の危険があります。「何とかなる」は、子どもの命に関わる場面では通用しない考え方です。

では、具体的に何を準備すればよいのでしょうか。重要度の高いものから順に紹介します。

解決策①:ポータブル電源を家族の「第二の心臓」にする

ポータブル電源を購入して安心している家族

最近、急速に普及してきたのが「ポータブル電源」です。充電式の大容量バッテリーで、コンセントが使えない状況でも家電製品に電源を供給できます。

子育て家庭にポータブル電源が特に有効な理由は3つあります。

1. 電気ポットが使える:ミルクの調乳に欠かせないお湯を沸かせる
2. スマホ・タブレットの充電:情報収集と緊急連絡を維持できる
3. 小型扇風機・電気毛布が使える:夏の熱中症・冬の低体温症を防げる

容量の目安として、0〜3歳の子どもがいる家庭であれば500〜1000Wh程度のものを選ぶと、2〜3日分の最低限の電力を賄えます。価格は3〜7万円程度が主流ですが、「家族の命の保険」と考えれば決して高くはありません。

なお、ポータブル電源はソーラーパネルと組み合わせると、長期停電でも電力を自給できます。屋根に設置型のソーラーパネルがなくても、携帯型のコンパクトなパネルが2〜3万円程度で購入可能です。

我が家が購入したポータブル電源についてはこちら👇

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解決策②:「明かり」を子ども仕様に揃える

停電時の「暗闇」は、大人以上に子どもにとって恐怖体験になります。また、暗い中での赤ちゃんのお世話はケガや事故の原因にもなります。

子育て家庭に特におすすめの「明かり」グッズを紹介します。

  • フットライト(センサー式):停電と同時に自動点灯するタイプが最良。就寝中も廊下や足元を照らしてくれる
  • LEDランタン(ぬいぐるみ型):子どもが怖がらずに持てる。光が柔らかく赤ちゃんにも優しい
  • ヘッドライト(大人用):両手が空くため、赤ちゃんを抱っこしながらでも安全に動ける

懐中電灯1本だけでは不十分です。家族の人数分+1の明かりを用意しましょう。

解決策③:「熱源」を電気に頼らないルートに切り替える

子育て家庭の停電リスクで最も深刻なのが、ミルクのお湯が沸かせない問題です。

解決策は複数あります。

  • カセットガスコンロ+専用ボンベ:最もコスパの良い選択。ガスボンベは1本で約60分使用可能。最低10本(600分)を備蓄しておきたい。ただし換気に注意
  • 固形燃料:コンパクトで軽量。登山用品店で入手可能。アウトドア用クッカーと組み合わせると便利
  • 湯沸し機能付きポータブル電源セット:上述のポータブル電源と電気ケトルの組み合わせで、安全にお湯を沸かせる

液体ミルク(常温保存可能な缶・パック)も日頃から2〜3日分ストックしておくと、お湯すら不要になるため最強の備えになります。

解決策④:体温管理グッズを「季節別」に準備する

停電時の体温管理は、季節によって対策が変わります。

夏(熱中症対策)

  • 冷却シート(乳幼児用)
  • 手動で扇げるうちわ・扇子(電池不要)
  • 冷感素材のブランケット
  • 経口補水液の備蓄

冬(低体温症対策)

  • 電気毛布(ポータブル電源で使用可能な省電力タイプ)
  • アルミ製の保温シート(サバイバルシート)
  • カイロ(乳幼児は直接肌に触れないよう注意)
  • 重ね着できる肌着・ロンパースの予備

「準備しなきゃ」とわかっていても、何から始めればいいか迷うことがありますよね。そんな方のために、今日できることを5つに絞りました。

アクション1:懐中電灯の場所を確認し、電池を交換する(所要時間:5分)

まず手軽にできることから。家の懐中電灯がどこにあるか、今すぐ確認してください。電池が古ければ交換。できれば「寝室」「玄関」「リビング」の3箇所に1つずつ置くのが理想です。

アクション2:液体ミルクを6本まとめ買いする(所要時間:10分)

スーパーやドラッグストアで手軽に買える液体ミルク。常温保存でき、そのまま飲ませられる優れものです。6本(約2日分)をストックするだけで、ミルクに関する停電リスクが大幅に下がります。もちろん消費期限前に日常的に使いながらローリングストックを心がけましょう。

アクション3:スマホの充電器を「モバイルバッテリー」に切り替える(所要時間:翌日)

普段コンセントで充電しているスマホを、大容量モバイルバッテリー(20,000mAh以上)でも充電できるように準備します。3,000〜5,000円程度で購入でき、スマホを3〜5回フル充電できます。災害時の情報収集の命綱です。

アクション4:カセットコンロとガスボンベを購入する(所要時間:翌日)

コンロ本体は2,000〜5,000円程度。ガスボンベはまとめ買いで1本100〜200円程度です。使い慣れておくために、次のアウトドアや家でのBBQで一度使ってみることをおすすめします。「使えるかどうか」は事前に確認しておくことが大切です。

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ケース付きで持ち運びやすさ抜群です。

アクション5:家族で「停電マニュアル」を1枚にまとめる(所要時間:30分)

停電が起きたとき、誰が何をするか。どこに何が置いてあるか。どのルートで避難するか。これを1枚の紙にまとめて冷蔵庫に貼っておきましょう。スマホが使えない状況でも確認できるアナログな備えが、本当の危機に役立ちます。

停電対策をしっかりしていたおかげでいざというときも安心して過ごせた家族

今回は停電時の子育て対策について、具体的に解説してきました。ポイントをまとめます。

  • 子育て家庭は電気製品への依存度が高く、停電は特別に危険
  • 「短時間で終わる」「グッズを買えば安心」という思い込みを捨てる
  • ポータブル電源・明かり・熱源・体温管理グッズを子ども仕様で揃える
  • 今日からできる5つのアクションで少しずつ備えを固める

「備えている家庭」と「備えていない家庭」の差が最も大きく出るのが、停電です。

私自身、あの停電の夜から半年かけて少しずつ準備を整えました。今では停電が来ても「まあ大丈夫」と思えるくらいには備えられています。完璧である必要はありません。一歩一歩でいいんです。

今日この記事を読んでくださったことが、あなたとお子さんを守る大切な一歩になると信じています。

防災に関する最新情報や、子育て家庭向けの実践的なアドバイスをこれからも発信しています。ぜひ他の記事もチェックして、家族の安心を一緒に育てていきましょう。

参考情報:内閣府 防災情報のページ – 停電対策東京都防災ホームページ – 災害時の安否確認

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