子どもと出かけているときに地震が起きたら…
「どうするのが正解?」「どこに避難すべき?」と不安に感じたことはありませんか?
地震はいつどこで起きるかわかりません。自宅にいるときと違い、外出中に子ども連れで地震が起きた場合は、親の判断が安全を左右します。
だからこそ、事前に「どんな場所でどう動けば良いのか」を知っておくことで、落ち着いた行動につながり、家族全員の安全確保に役立ちます。
この記事では 「地震/外出中/どうする」 を軸に、
子どもを連れているときに“取るべき行動”を場所別・状況別にわかりやすくまとめました。

外出中に子どもを連れて地震が起きたときの基本行動
まずは親がしゃがんで子どもの頭を守る

地震発生時は、最優先で親がしゃがみ、子どもの頭を守る行動を取ることで命を守る可能性が大きく高まります。
地震で外傷につながるのは「転倒」よりも「頭部への落下物」が原因になるケースが多く、特に子どもは身長が低く視界が狭いため危険を察知しにくいからです。
揺れを感じたらまず子どもを抱き寄せ、両腕と身体で頭部を覆うように覆いかぶさります。
ベビーカーを使用している場合は、無理に抱き上げようとすると転倒や衝突のリスクがあるため、ストッパーをかけてベビーカーを押さえ、上体で子どもの頭の位置を保護する形が安全です。
地震時は「避難より先に安全姿勢」。親が落ち着いて子どもの頭を守る姿勢をとるだけで、外出中の危険を大きく減らせます。
建物・看板・ガラスから離れ、広い場所へ

揺れが収まったら、建物や看板、ガラスから離れ、できるだけ広い場所へ移動することが最も安全です。
地震の直後は窓ガラス・外壁材・看板・屋根瓦などの落下物が集中し、「揺れが止まったのに負傷する」ケースが多いためです。
子どもを抱き上げる、または手首をしっかりつかみ、横方向に落ち着いて歩くのがポイント。
走ると転倒やパニックを誘発し危険です。広場・駐車場・中央分離帯側の歩道など、頭上の障害物がない場所に目星をつけて移動します。
もし逃げ場が近くにない場合でも、ブロック塀・自動販売機・狭い路地は避けるだけで安全性は上がります。
避難の優先順位は「遠くへ」よりも「高いもの・重いものから距離を取る」。
冷静な横移動が子どもの命を守ります。
スマホで情報確認するのは安全確保してから
地震発生直後にスマホを取り出すのではなく、まず安全を確保してから情報を確認することが重要です。
画面に気を取られることで、ガラス片・車・群衆などの二次的危険に気づけなくなり、避難行動中の事故につながるためです。
揺れがおさまったら一度立ち止まり、周囲を360度見渡して安全を確認してからスマホを操作します。
子どもが不安で泣いている場合は、視界に入る位置に子どもを立たせるか抱き、親が常に周囲を見ながら表示をチェックします。
災害情報アプリや緊急速報は短時間で確認し、歩きスマホは絶対にしないことが大切です。
スマホは命を守るツールですが、使い方を誤ると危険の原因にもなります。「安全確保→情報取得」の順番を習慣化しておきましょう。
場所別の対応マニュアル(子ども連れの場合)
ショッピングモール・スーパー
ショッピングモールやスーパーでは、棚や照明から離れ、子どもとは絶対に離れないことが最優先です。
店内は陳列棚・ガラス・看板など落下物が多く、パニックで大勢が動くと混乱しやすく、特に子どもは視界が低いため転倒・はぐれのリスクが高いからです。
揺れを感じたらすぐ棚から距離を取り、子どもの手首をしっかり握り、出口に殺到する方向には動かないのが安全。
店員の声が聞こえづらい場合は案内放送を最優先します。
ベビーカーの場合は、無理に抱き上げずストッパーをかけて姿勢を低く保ち、揺れが収まってから移動します。
エスカレーター・ガラス近くは避け、比較的安全な通路・広場に動くのが理想です。
モールの地震対応は「落下物から距離」「子どもを離さない」「店側の指示を優先」が安全の近道です。
駅・電車内

駅や電車内では、ホーム・線路・混雑地点を回避し、係員の指示に従うのが最も安全です。
鉄道は災害時の緊急停止・停電・人の密集が起こりやすく、自己判断で移動すると転倒・将棋倒し・転落の危険が高まるためです。
電車内ではベビーカーのストッパーをすぐ掛け、荷物が散乱しないよう固定。
停車後にドア付近が混雑している場合は、一度密集を避けてから降車を。
ホームでは線路沿いに近づかず、人が殺到しやすい階段・改札付近を避けて壁際に移動します。
子どもが怖がって泣き出した場合も係員の誘導で動くのが安全です。
鉄道の地震時は自己判断より「案内に従う」が最も事故を回避できるルールです。
車で移動中(チャイルドシート使用)
車で走行中に地震が起きたら、急停止せず徐々に減速し、安全な場所に停車するのが子どもを守る正しい行動です。
急ハンドルや急ブレーキは追突・横転を引き起こす危険があり、チャイルドシートの衝撃リスクも高まるためです。
揺れや緊急地震速報を受けたらウインカーを出して減速し、道路の左側に停車します。
降車が危険な環境(高架下・トンネル内・交通量の多い道路)では、チャイルドシートのまま車内で様子を見るほうが安全です。
ただし津波の可能性がある地域では、車を放置してチャイルドシートごと抱えて避難する判断が命を左右します。
車中での地震対応は「止まる位置に注意」「降車は状況次第」。
焦って行動しないのが子どもの安全につながります。
海・河川・海水浴場

海・川・海水浴場にいるときに地震を感じたら、揺れの大きさに関係なくすぐ高台へ避難することが最善です。
津波は小さな揺れでも発生し、海岸では「地震が起きてから津波が来るまでが短い」ため判断の遅れが命につながるからです。
水着や砂遊び中でも荷物は取りに戻らず、子どもを抱きかかえて高い場所へ直進します。
ベビーカーの場合は押して逃げるより、子どもを抱えて走るほうが確実です。
揺れを感じなかった場合でも周囲の人が避難し始めたら同じように移動し、警報解除までは海に戻らないように徹底します。
海辺での地震の行動ルールはただ一つ。「迷わない・戻らない・すぐ逃げる」。
判断の早さが家族の命を守ります。
外出中の防災は“持ち物”で大きく変わる
子育て家庭におすすめのミニ防災ポーチ
外出時は「ミニ防災ポーチ」を持っておくだけで、地震発生後の安全性と行動の選択肢が大きく広がります。
子ども連れの避難は想定外の待機・移動・不安の長期化が起こりやすく、持ち物の有無がストレスと危険の差を生むためです。
最低限の内容として、モバイルバッテリー、笛(ホイッスル)、子どものアレルギーや既往歴のメモ、常備薬、小さめの懐中電灯、簡易おむつ、飴などの一口で食べられるおやつが役立ちます。
笛は埋没・停電・閉じ込め時に救助につながり、飴は子どもの気持ちを落ち着かせ、長時間の移動でも体力維持に役立ちます。
A5サイズのポーチで十分なので、マザーズバッグや車に常備しておくと安心です。
備えの鍵は「量」ではなく「使えるもの」。小さなポーチひとつで安全と安心が変わります。
靴選びは安全に直結

外出時は「靴選び」そのものが地震の避難のしやすさを左右します。
地震後はガラス片・瓦礫・段差・混雑など、足元の危険が増えるため、走れる・踏ん張れる靴が子どもの安全に直結するからです。
可能であればスニーカーが最適。サンダル・ヒール・厚底靴は転倒リスクが大きく、子どもを抱えての避難が困難になります。
どうしてもサンダルで外出している場合は、「危険な場所で歩かない判断」を優先し、建物や看板のそばを避けて移動。
靴を持ち歩くのが難しい場合は、子ども用に軽量スニーカーを車やベビーカーに入れておくのも有効です。
避難のスピードを上げるのではなく「転ばない・走れる・抱えて歩ける靴」が命を守る軸になります。
迷子防止の工夫
地震時の混乱を考えると、外出時から迷子防止の工夫をしておくことは、子どもの安全確保の大きな武器になります。
強い揺れ・停電・アナウンス・人の移動で視界と聴覚が混乱し、子どもが親の手を離した瞬間にはぐれてしまいやすいからです。
身分証・親の連絡先カードを服・靴・ポーチなどどこかに必ず入れておくことで、保護されてからの再会がスムーズになります。
園児〜小学生には「避難の合言葉(例:手はなさない/走らない/親を探しに戻らない)」を事前に共有しておくとパニック時の判断力が上がります。
さらに、外では手首をつかむ、服のフードを持つ、ベビーカーならストラップを活用するなど、状況に応じた接触の工夫が効果的です。
迷子防止は「子どもを離さない」だけでは不十分。
離れてしまってもすぐ見つけられる仕組みを用意しておくことが命を守ります。
家族が離れ離れのときの対応
電話はつながらないと想定する

地震発生後は「電話はつながらない」と想定し、最初から短文での固定メッセージを使うことが、家族の安全確認を最速で行う方法です。
災害時は通話回線が混雑し、電話をかけ続けると時間を奪われ、避難行動が遅れてしまうリスクがあるためです。
揺れの後に家族へ送る文は、「無事」「避難中」「移動後に再連絡」のような短い固定文で十分。
時間をかけて状況を説明しようとする必要はありません。
家族全員で同じ固定文をあらかじめ決めておくと、送信内容だけで状況が判断できるため、すれ違いを防げます。
LINE・SMS・メールなど複数の手段を準備しておくことも効果的です。
電話に頼らず、短文での安否確認に切り替えることで、余計な心配や焦りを減らし、避難行動に集中できます。
待ち合わせ場所と優先順位のルール

家族が離れ離れのときの地震を想定し、「集合場所を順位付きで3つ設定しておく」ことで、再会の確率が格段に上がります。
災害時は移動が制限されたり混雑したりし、たった1カ所の合流地点しか決めていないと辿り着けず、行き違いのまま時間だけが過ぎてしまうためです。
例として①自宅 → ②近所の公園 → ③学校 のように、距離と安全性に応じて順番をつけておきます。
子どもにも「①が無理なら②へ、それも無理なら③へ」と理解しやすい形で伝えるのがポイント。
紙に書いて財布・ランドセル・ポーチに入れておけば、子どもだけで避難する場合にも役立ちます。
集合場所の選択肢を複数用意しておくことは、再会の時間を短縮し、家族の不安を最小限に抑える大切な備えです。
子どもに教えておく“地震のときの約束”
地震のときの行動ルールを子どもと共有しておくことで、親がそばにいなくても安全に行動できる可能性が高まります。
パニック状態になると大人でも判断が難しく、事前に覚えておいた行動ルールが、子どもの命を守る“自動行動”として働くためです。
最低限の約束として「しゃがむ」「頭を守る」「走らない」「親を探しに戻らない」を、声に出して練習しながら覚えさせると効果的です。
さらに「避難の合言葉」を家庭で決めておけば、恐怖で固まったときの行動スイッチになります。
幼児は絵カード、小学生はチェックリスト、きょうだいがいる家庭は「上の子が声かけ役」など役割設定が有効です。
防災教育は脅かすことではなく、身を守る力を育てること。
子どもが自分の命を守れるようにするのも、親ができる最大の備えです。
Q&A
- Qベビーカー使用時、地震が起きたら抱っこに切り替えるべき?
- A
揺れの直後は落下物が危険なため、無理に抱っこに移行しようとせず、まずベビーカーを支えて頭を守ることが最優先です。
- Q子どもがパニックで動けなくなったときは?
- A
抱き上げながら安全な方向へ横移動で避難を。泣き続けてもOK、まず命を守る行動が最優先です。
- Q家族がバラバラのときに地震発生。まず何をすべき?
- A
「固定メッセージで安否連絡→集合場所へ移動」のルールが安全。電話にこだわらないことが命を守ります。
- Q帰宅困難になりそうなとき、子どもは我慢できる?
- A
飴・飲み物・タオルがあると安心感が違うため、ミニ防災ポーチの準備が効果的です。
まとめ
地震はいつ起きるか分からず、外出中に子どもを連れていると不安や恐怖はさらに大きくなります。
けれど、「どうするか」を事前に知り、家族で共有しておくことで、慌てずに命を守る行動が取れるようになります。
今回の記事では、
- 外出中の基本行動
- 場所別の対応方法
- 持ち物による防災力の向上
- 家族が離れ離れのときの対策
を整理して紹介しました。どれも難しいことではなく、今日からすぐに始められる備えです。
次のステップとしておすすめなのは、
① 家族で集合場所のルールを決める
② スマホに安否確認の固定文を登録する
③ ミニ防災ポーチをつくり、毎日持ち歩く
この3つだけでも、地震が外出中に起きたときの生存率は大きく変わります。
“地震が来たらどうする?”と子どもに聞くのは、心配させるためではなく、守る力を育てるため。
今日の会話・今日の準備が、お子さんの未来の命を守ります。
親だからこそできる備えを、できるところからひとつずつ進めていきましょう!

